今回の大連出張では、データセンター4箇所、政府機関2箇所、ソフトウェアパーク2箇所を実質2日弱で回るという強行スケジュールでしたが、現地でコーディネイトしてくださった会社さんのおかげで、無事日程を終了しました。
と、日程は終了したものの、最後の最後に、とんでもない目にあってしまいました。
というのも、朝に2件データセンター見学をした後、12:30の飛行機に乗るべく11時前に空港へ向かったわけですが、大雨で飛行機が飛んできておらずチェックインできないとのことでした。まあ、仕方ないなと思いながらも空港で待っていたわけですが、6時間経ってもチェックインが始まる様子すらありません。
とりあえず、17時ころに何とかチケットは取得したものの、今度は搭乗が始まらない。17:30には搭乗できるはずなのに、結局1時間くらい待たされてようやく搭乗ができました。
一応、飛行機のドアは閉じられ、ほっと一息かと思いきや、1時間経っても離陸する様子すらなく、挙句の果てには食事が出されてしまいました。食事が出るということは、少なくともあと1時間以上は動かないこと確定です。
最後のほうには、中国人乗客がコップで机を叩き出すわ、シュプレヒコールを挙げてみんなで「総経理をだせ」とかデモを始めるわで、女性客室常務員は泣き出すし、男性客室常務員は客と喧嘩を始めるし、もう収拾が付かない状況で、搭乗から3時間以上経った22時過ぎに飛行機から降ろされてしまいました。
ところが、降機して30分も経たないうちにやっぱり離陸するらしいといううわさが流れ、飛行機に戻るはめに。このころには、空港職員も残業せずに帰ってしまい、セキュリティチェックすらない状況になっており、まるで路線バスのように乗り降りし放題になっています。おまけに自分と同じチケットを持った人まで現れ始め、自由席のようになってしまいました。
最終的には、警察までやってきて「お前は降りろ、とか、お前は座れ」とか、人数調整をしています。いやはや、搭乗名簿はどんな状況になっているのか、怒りを通り越してあきれてしまう状況です。
ちなみに、空港職員が居ないので、南方航空の職員がメガホンで「中国語のみで」空港内に「もうすぐ飛行機が出るよ~」とアナウンスしていたらしく、さっきまで20人以上居たはずの欧米系と思しき人々は、1人に減っていました。自由席状態でタダでも席が足りないのに、言葉のわからんやつは置いていこうという位の勢いです。別の人が昔経験したという「1時間搭乗が遅れると聞いて喫茶店に行ったら、30分後に離陸されてしまった」なんて話も、俄然信憑性があがります。
とりあえず、人数を無理やり調整して、客室乗務員用のジャンプシートまで一般人が座っているような状態で再び扉は閉じられましたが、やっぱり動き出す様子はありません。結局、そこからさらに2時間機内で待たされ、ようやく深夜1時前に離陸しました。
浦東到着は3:00、家に帰り着いたのはもう4時です。ちょっと外が明るいくらいになっていました。
10時に大連市内を出て、家には4時着なので、トータル18時間かけて移動することとなり、もう二度と経験したくは無いとはいえ、いい経験をすることになってしまいました。
昨日から上海へ出張しています。
こちらのほうでも、北京のダンボール肉まんは話題のようですが、Youtubeで流されていた動画にはアクセスができない状況であることがわかりました。
たまたま、今日のホット動画を見ていたのですが、「【中国産品的危険】中国の「段ボール紙詰め肉まん工場」にテレビカメラが潜入 01」へアクセスしようとしたところ、動画だけ出てこない状況。おかしいなと思いリロードすると、案の定Youtube自体へのアクセスができなくなってしまいました。
こんなの規制しても意味がないんじゃないかと思うわけですが、今日もせっせとアクセス制限のようです。
ご苦労なことですね。
ところで、最近の報道を気にしたわけではないですが、昨日の夜は行きつけの日本食でした。;-)
大変残念ながら、前期決算について特別損失発生のお知らせをすることとなってしまいました。
株主の皆様には大変申し訳なく思っています。
内容については、東証で発表されている資料のとおりですが、オンラインゲーム事業の不振に伴って、現在提供中である「ダンジョンズ&ドラゴンズ・オンライン」(DDO)に関する専用実施権や固定資産などを除却したために、2億円の特別損失が発生しております。
https://www.release.tdnet.info/inbs/441a1610_20070426.pdf
なお、本業のセグメントについてはたいへん順調で、トータルではDDOの減収を含めても1億円近くの増益となりました。
もちろん、市場環境が良いこともありますが、それに伴うデータセンターラックの稼働率が向上したことによって、さほど原価が増えることなく売上を計上できたことが大きいと考えています。
前期の場合、損失につながった費用の大半はデータセンター新設・増設(西新宿新設、代官山新設、堂島拡張)を先行させたことと、オンラインゲーム事業の諸費用(運営費、広告費、減価償却費等)だったわけですが、前者については売上が増えたことによって、カバーできた部分も多くありました。さらに今期は、後者についても今回の除却により改善できるものと考えています。
ところで、データセンターについては、主な需要地である東京の地価上昇に伴う調達コストの上昇により、考え直すべき点も出てきています。例えば、都市型データセンターと銘打ってサービスの強みを出していましたが、それは当社の「会社の強み」ではなく、あくまでも「サービスの強み」であり、先のような状況下において当社の先行者利益は薄れてきています。
しかし、重要なポイントはサーバをアウトソーシングする動きがますます広がっているということであり、しばらくは需要が減ることは考えられないということです。先日、同じくマザーズ上場のGMO-HS青山社長と私の対談記事が雑誌に掲載されていましたが、そこでもお話したとおり、SaaSをはじめとする高付加価値型のホスティングが広がっていることや、JSOXなどの影響によりITのアウトソーシングが進んでいることが、大きな追い風となっていくと思います。
特に当社の場合は、売上の半分以上が当社で運用保守をお受けしているものであり、データセンターを取り巻く環境は厳しくなっていくものの、運用保守といった付加価値の高い成長市場で、受注を拡大出来ています。
ホスティングサービスでは、専用サーバプラットフォームを昨年末に投入し、予想以上の反響を頂いており、高利益サービスであることも相まって、利益の向上に寄与しています。また、同じく利益率の非常に高い、レンタルサーバ分野においても、より付加価値を高めたビジネスプラン発表し、5/9より販売を開始します。
データセンターサービスでは、ポータルサイト様向けに運用保守をパックしたサービスを提案したり、回線の提供方式を改善するなど、営業部門の努力により、ラックあたりの利益の向上も進んできました。
このように、データセンター自体の厳しい市場環境を、当社の持つ運用保守という強みを持って、成長を引き続き続けていきます。
ちなみに、当社は一番大きな契約でも売上全体の3%程度と、特定の顧客に売上を依存していない(できなかった?)という強みもあり、もともとの定価は安いものの、不当な値引き圧力を受けることは少なく、このようなことも、今後の利益率改善の大きな後ろ盾になってくれるだろうと考えています。
もちろん、コストパフォーマンスは経営理念の中核に位置するものですから、あくまでもコストパフォーマンスは追及し、純粋に値段が高いだけのサービスは一切行うつもりありません。
なお、オンラインゲーム事業においてはテクモ社のリーボと提携し、前期のもっとも大きな失敗要因であったゲームマーケティング面で改善を図り、ロード・オブ・ザ・リングス オンラインの地固めも行いました。
自分への課題としては、前期までは得意分野でもある(そもそも起業のきっかけ)、データセンターやホスティング事業といった本業面にしか関与ができてませんでしたが、今期はそれ以外の事業(オンラインゲームや動画配信など)の知識も深めていきたいと考えています。
今回は大変残念なお知らせでしたが、不良資産を一掃してV字回復ができるように頑張りますので、さくらインターネットを引き続き応援頂けましたら幸いです。
遅くなりましたが、横田君結婚ということで、おでめとうございます。
3月に結婚と聞きつつ、忘れてました。すいません。
<del>あれ、こないだ彼女と別れたと聞いたのに・・?</del>
当社のレンタルサーバに新しいラインナップが仲間入りすることになりました。
さくらのレンタルサーバをビジネス向けに改良した、「さくらのレンタルサーバ・ビジネス」シリーズです。まずはプロというプランが開始されます。
http://www.sakura.ad.jp/news/archives/20070424-001.news(追記 04/25)
「さくらのレンタルサーバ」は、1996年から8年間発売されていた「さくらウェブ」を置き換えるために2004年から発売していますが、3年間で12万件以上のお申し込みを頂き、現在も11万以上のお客さまにご愛顧頂いています。(余談ですが、さくらウェブというサービス名から「さくらインターネット」という社名がつけられたという由緒正しいサービスでした;-) )
そのターゲットは、少し技術志向のある個人の方でしたが、実際には初心者の方やビジネスをされている方も多く、初心者の方向けにはコンパネ改善やブログ付加などによって改良を進めています。しかし、後者のビジネスをされている方にも対応が必要であろうということから、今回のラインナップ創設となりました。
ちなみに、さくらのレンタルサーバにおいて1割以上が法人契約であり、ビジネス利用として考えた場合には、さらに割合は高まります。
しかし、専用サーバは敷居が高く、バーチャルドメインサービスはコストパフォーマンスが悪いということがあり、初心者の方でも利用しやすくコストパフォーマンスが非常に高い「さくらのレンタルサーバ」をビジネス向けにフィットさせようということになっています。
具体的には、よくビジネス利用の方を中心に頂く以下のような声をベースとしています。
ちなみに、ビジネス向けの機能を削減しつつスループットやアクセス数上限を強化したプレミアムより上のプランや、逆にビジネス向けの機能を持ちつつディスク容量やSSL機能などを絞ったプロより下のプランを企画していますので、ご要望等があればぜひ寄せください。
今後、レンタルサーバを軸に、ビジネス向け拡大も推進していきますので、これからもよろしくお願いします。
先日、「Web屋のネタ帳」というブログから、「さくらインターネットの会員メニュー画面のセッション情報はログアウトしても1年たっても消えない件」という旨のトラックバックがありました。
それによると、「クッキーを保存しておくと、1年後でもログインできる」といった内容で、クッキーを保存する人なんておるんかいなと思いつつも、実際に保存していた人が居たことに、少し興味が惹かれました。
ただ、指摘されている内容については、実際と異なることも多く、当該ブログの管理者様にはコメントだけお送りしたのですが、特に返事の無いまま、飛び火をして憶測だけが流れ続けていることに少し憂慮しており、ここで解説させて頂くことにしました。
ちなみに、「考え」の部分は、私個人の考えですので、その点はお含みおきください。
まず初めに、当該ブログにおいて指摘されている点を以下の2点に要約します。
1点目は技術的な指摘であり、会員メニューがセッション管理を行っていたならば、当然ログアウト時にセッション破棄を行わなければならないというのは、書いているとおりです。この部分のみを切り取ってみれば、間違いありません。
しかし、会員メニューに当てはめてみると、これには重大な間違いがあります。
それは何かというと、会員メニューではセッション管理をしていないということです。なので、セッションを破棄するという動作がそもそもありません。
つまり、問題点その1と、問題点その2は、会員メニューには当てはまりませんので、ご安心ください。
2点目はポリシー的な指摘であり、考えが分かれるところです。
ただ、管理者の方が指摘されている、「ログインしてから1年以上もたった後に解約できるのは問題」という部分は間違っており、実際にはログイン後に一定時間が過ぎると、パスワードの再確認がなされます。また、住所変更や、クレジットカードの表示・変更の場合にも、同様の処理が行われます。
すなわち、問題点その3についても、会員メニューには当てはまりません。
(後ほど、管理者によって修正されています。ありがとうございます)
もちろん、サーバ設定については一定期間経過後にできないようにすればとの意見もあると思いますが、逆に不便になる点もあり「考えが分かれる」と表記させて頂きました。
ところで、セッション管理というキーワードが出てきましたので、ユーザ認証が必要なサイトに関して、すこし解説をさせていただく事にします。
まず、ユーザ認証が必要なサイトに関して、以下に代表的な3種類をあげさせていただきました。
以上が、それぞれの解説です。
他にも、さまざまな方法がありますが、今回は3つだけの紹介とさせていただきます。
以下が、それぞれの特徴などをまとめた表です。
セッション管理 | 都度送信 | ハッシュの利用 | |
---|---|---|---|
特徴 | セッション内でさまざまなデータを扱うことができ、認証情報の破棄も簡単にできる。 | 古典的な方法であり、動作が分かりやすい。 | サーバで管理すべき情報が無く、サーバを分離しやすい。また、認証の有効期間をプログラム側で設定できる。 |
不便な点 | サーバ内でセッション情報を管理しなければならず、サーバを分離するのも手間がかかる。 | 毎回パスワードを交換しなければならず、且つデータベースへの確認も必要となる。 | 認証の時間管理を適切に行わねばならず、プログラムが煩雑になる。 |
危険な点 | サーバのセッション情報が漏れると、全てのセッションが乗っ取られる | パスワードを毎回送信するため、漏洩の確率があがる | 暗号やハッシュ値の適切な管理を行わないと、いつまでも認証が出来たり、勝手に認証情報を偽造されることがある |
なお、詳しく書くことはできませんが、会員メニューの認証は3番目の「ハッシュを利用する」に近いものを採用しています。その為、セッション管理が無く、当該ブログで指摘しているようなセッション削除に関する問題は理論上発生しないということは、上記のとおりです。
この仕組みを採用した背景としては、会員メニューのページ毎に有効期限を指定したいということと、実際のサーバは複数に分かれておりセッションの管理が煩雑になることとの2点からです。このおかげで、クレジットカードは高頻度に、サービス一覧は低頻度にパスワードを再確認する仕組みを構築できています。さらに、会員メニュー、コントロールパネル、オンラインサインアップ、DNSゾーン編集、ドメインコンパネ等、さまざまなシステムへシングルサインオン可能な環境が構築できました。
ちなみに、この仕組みの危険な点として記した暗号の漏洩や詐称を防ぐべく、公開鍵暗号を利用した暗号化での実装を行っており、認証サーバ以外、会員メニューやレンタルサーバコントロールパネルを含めて、全てのサーバにおいて秘密鍵が含まれておらず、それらのサーバでクッキーの偽造はできません。
さらに、クッキーの中には会員IDと発行日時、キーのインデックス以外の情報はほとんど入っておらず、当然のことながらパスワードなどの機密情報は全くありません。
ところで、高木浩光氏の指摘はとても的を射ており感心する限りですが、キーの有効性についてはキーのインデックス情報により対処ができるようになっており、古いキーの失効をさせることも可能です。
すなわち、時間情報とキーインデックスを公開鍵暗号によって詐称できない裏づけの元にクッキーを生成し、失効したキーインデックスのシリアル番号を登録しておくことにより、古いクッキーの無力化が図れるようになっています。
なお、唯一当社で考えなければならないこととしては、ページ毎の有効期限を再考することかと思っています。
例えば、レンタルサーバのコントロールパネルには、かなりの長時間にわたってクッキーの失効を抑制していますが、1ヶ月毎にパスワード再確認の必要性があるのかもしれません。
このあたりについては、皆様のお知恵をお借りしつつ、ポリシーの再検討をさせて頂きたく思っております。
まとめ
以上、長文を最後までごらん頂き、ありがとうございました。
また、当該ブログの管理者様には深く感謝いたします。
今後とも、さくらインターネットのサービスをよろしくお願いします。
追記1 4/28
当該ブログの管理者様によって記事が追加されていました。
http://neta.ywcafe.net/000731.html
大変丁寧にご対応いただき、ありがとうございます。
ちなみに、「公開してくださってもかまいません」については、特に他意はなく(笑)、ほかの方にメールを送った際に『ブログで公開しても言いか』と返信されることがたまにあるので、書いただけでした。私的には、「セッションではないらしい」ということと「パスワード確認があるらしい」ということが、ほかのかたがたに伝われば、特に問題は無く、結局このエントリーもあるので、見解の発表はすでに達成できたと思っています。
なお、新しい記事で書かれていた有効期限は、たいへん有用かと思うので、実現できればいいなと思います。SIDに含まれるキー自体は1日で失効させて、利用者の方があらかじめ設定した期間に限ってパスワードなしでキーを更新していくなどの方法も取れるかもしれません。
今日から1泊2日で東京出張ですが、驚かされたのがホテルの満室率。
1万円以下の宿泊施設は、カプセルホテルくらいしかありません。カプセルホテルでもよかったのですが、それすら、6,000円以上です。6,000円なら大阪でも普通のビジネスホテルですし、北海道に行けば1泊2食付の民宿がありそうです。
結局、14,800円のビジネスホテルになったわけですが、いつもなら1万円未満で泊まれるところで、その値段はなんともばかばかしい限りでした。
ちなみに、まわりに聞くと、新人研修などがあるんじゃないかとのこと。いやはや、大変です。