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2006年10月 アーカイブ

2006年10月01日

友人の結婚式

古くからの親友が結婚するとのことで、町並みの美しい六甲の山ろくにある式場へ、出かけてきました。
思えば、彼とは中学校からのつきあいで、中学以前で連絡を取り合っているのはもはや1人だけとなりました。出会った時は、ラジオの設計をするにはどうとか、アンプを作るにはどうとか、はたまた鉄道の話になったりアニメの話になったり、とにかく私の趣味全般について深く語れる初めての人だったので、本当に嬉しかったことを思い出します。
当時、二人とも明るいオタクだったので、ほかの友人ともいろいろ付き合いがありましたが、2人でいるときは本当に濃い時間を過ごしました。あの時は2人が結婚していることなど想像も出来ず、その時だけが延々と続くのではないかとの錯覚の中、ずーっといろんな話で盛り上がったものですが、いまではそれぞれの生き方をしています。
私がさくらインターネットをはじめたときに、その彼も創業メンバーに入っていたわけですが、親御さんの反対もあり大手のICメーカーで仕事を続けることになりました。今日、さくらインターネットが上場していることをご存知の、その久しぶりの親御さんにあうと、「あの時反対しなかったらよかったねぇ」と笑って話をされていましたが、今日のかわいらしい新婦さんとは職場での出会いだったとのこと。きっと、いや絶対にその女性との出会いの方が大切だったでしょう。
一緒に会社を続けることが出来なかったことは残念でしたが、すばらしい人と出会えたことは一生の宝物になるでしょうし、私も心から嬉しく思います。

ただ、先に結婚してしまった私が言うのもおかしいのですが、人生の半分以上を付き合ってきた彼が結婚するのは同時に寂しさもあり、式の間はこれまでのことを思い出しながら、それらが過去のことだということを改めて感じたものです。
披露宴が終わった後、入り口でにこやかに待っている彼を見ていると、嬉しさと寂しさのあまり、感無量で気がつくと前が見えずに本当に恥ずかしい思いをしましたが、とにかく良かったです。
これからも、末永く幸せに、何十年たっても2人ではなく4人で会えることを楽しみにしています。
本当に、おめでとうございます。

2006年10月02日

上海での中国語ホームページ制作

最近、日本より人件費の安い中国などで、日本のソフトウェア開発やウェブサイト制作(ウェブサイト製作)などを下請けする、いわゆる「オフショア」がはやっており、上海や北京、大連、西安などへ、多くの日系IT企業が進出しています。
さくらインターネットの中国現地法人でも、レンタルサーバーやデータセンター(iDC)サービスに加えて、日本からのオフショアによるウェブサイト制作請負を行っていますが、最近になって日系企業が中国語で中国市場に向けて発信するためのホームページを制作して公開したいという要望が増えてきました。
そこで、現地法人のほうでは中国語でのウェブサイト制作に関する専用のウェブサイトを公開することになりました。
translation_pga_15.gif
日本国内でも中国語のウェブサイトを併設することは増えてきましたが、翻訳までは日本国内で出来ても、デザインについて中国の方が良いと思うテイストは日本とは若干異なっていることや、サーバーについて中国から日本へのアクセスが非常に不便であるということがあり、ただ単に作れば良いということではありません。
特に後者の日本へのアクセスに関しては多くの方が理解されておられない状況で、いざ公開したとしても中国の検索エンジンにクロールされなかったり、中国からとんでもなく遅かったり、中にはアクセスすら出来ないということも少なくありません。
なお、中国ではICP登録と呼ばれるウェブサイト登録が必須であり、全てのウェブサイトを政府に届け出なければならず、届けていない場合は閉鎖命令を出されたり公安から聴取されたりします。当然のことながら国外にその権限は及びませんが、その対抗として、中国国内からアクセスできなくするという対処を行っているため、通常のインターネットでは考えられない状況が出てくるわけです。
このことは、昨年に私が書いた記事に詳細を記していますので、そちらに譲ることにしますが、中国への情報発信が重要視されている今、このことをきっちりとコンサルティングできることがウェブサイトを美しく作ることと同じくらい重要であると考えており、これらのノウハウを生かして進めていければと考えています。

ちなみに、上海市内や北京市内には多くの日系ウェブサイト制作会社がありますが、それらの会社とは真っ向から競争するというのではなく、お互いの得意なところを生かしながら、紹介なども含めて協調してやっていければと考えています。というのも、得意とするところがそれぞれ異なるということもありますし、価格の叩きあいになると疲弊するだけですので、ある程度の連携を持ちながらやっていければと思います。

http://web.bohan-it.com/jp/ - 中国語ホームページ制作
中国のインターネットはフィルタリングが徹底的に - 中国でのインターネット検閲について

2006年10月03日

中国でサーバーやデータセンターを借りるということ

今回、インプレス社から発行されている「インターネットデータセンター完全ガイド」の特集2、「中国iDC&ネットビジネス事情」に記事を執筆しました。もう発売されていると思いますので、機会があればぜひご覧下さい。

最近になって、中国でのインターネットに対する検閲について、日本でも知られるようになりました。中国では、通信が全て監視され、政府の判断によって閲覧できるウェブサイトに制限がかかっており、中国からの国際回線において特定のサイトがブロックされることがあります。(不適切なサイトを閲覧すると、突然TCPのRSTパケットが飛んできて、中断させられることも・・)
また、日中間の回線には帯域の余量があまり無く、常に遅い状況が続き、10MBのファイルを転送するのに2時間も3時間も掛かることは決して珍しいことではありません。

以前であれば、中国に進出している日系企業の多くが「工場」として中国を見ていたため、このような制限もさほど問題視されませんでしたが、サービス業を初めとした「市場」としての中国の見方が増えるにつれ、このインターネットの接続性の問題がビジネスに悪い影響を与え始めました。
中国に居られる日本人の方々も、最初はホスティング会社やISPへクレームをつけるわけですが、最終的にはどうしようもないことが起きているのだと認識します。だから、みんなそんなものなんだろうと、妙な納得をしてしまっているのが実情といえるでしょう。

しかし、日本人が中国から日本へ遅い分には我慢できますが、中国人が中国から日本のホームページをみて「遅い」ということになれば、それが企業のホームページであった場合に、大きな損失となります。
例えば、中国人が日本へ旅行しようと「日本旅游」と検索したとして、出てきたサイトがとてつもなく遅かったとするなら、別のページに行こうとするでしょう。
日本では、2秒サイトが開かなければ別のページに行くとも言われますが、中国においてもなかなか出ないページより、直ぐに出るページに行ってしまうのは当然のことです。
ましてや、そのサイトは日本側が知らない間に、中国からブロックされているかもしれません。事実、中国に批判的な読売新聞はしばしば特定の記事にアクセスできなかったり、でも朝日新聞にはアクセスできたりということは、良くあることです。

ちなみに、中国では全てのウェブサイトを登録(ICP登録)しなければならず、登録が無ければサイトの閉鎖命令を受けることがあります。また登録をしている場合には、不適切なサイトがあった際に、事業者が公安などから指導を受けることになります。
逆に日本にサイトを設置している場合には、中国の法律の適用外ですから、このような命令や指導は来ませんが、一方的に中国からのアクセスが封鎖されてしまい、そのホームページは中国から消されることになります。そのホームページが中国に向けた情報発信をしていたとするならば、事実上閉鎖されたと同じ状況となるわけです。

このように、中国大陸の人々へ情報発信をしたければ日本から発信するということは、大変リスクのあることといえます。例えば、大阪市の中文版ウェブサイトも、日本にサーバーがある限り、いつアクセスが出来なくなるか、わからないわけです。


最近になってGoogleは中国国内にサーバーを設置し、下部に「京ICP証050124号」と掲示するようになった
その為、最近では国際回線を経由しない中国国内にサーバーを設置して、ウェブサイト・ホームページを開設することを検討する企業が増え、ICP登録ももちろん行うようになってきました。 こうすれば、アクセスがブロックされることもありませんし、もし誤って不適切と判断されるコンテンツを設置しても、公安からの連絡によりその部分だけアクセス制限をして済ませられます。 また、以前では中国にサーバーを設置していて押収された話も多かったのですが、最近ではICP登録の制度がかなり整備され、きっちりと管理している事業者を利用すれば、該当コンテンツを排除するだけでよくなります。

ところで、このような対策をしても悪意を持った人が不適切なコンテンツを公開し続けることもあり、このようなことが続くと、結局はサーバーを押収されてしまうことになります。そのため、事業者はキーワードでマッチさせたり、人が確認したりして、不適切なコンテンツをつぶす作業を地道にやっています。これが、いわゆる事業者による検閲で、MSNやGoogleでもこの行為が行われており、米国の議会で物議をかもした事件に繋がっています。
しかし、このようなことを行わない限り、サーバーを押収される現状が目の前にある中国においては、これも致し方ない状況なのでしょう。きっとやっていない事業者は、よほどずぼらか、人権家なんだろうと思いますが、そのうちサーバーは押収されて無くなってしまいます。厳しい現状です。

中国に行くと、日本には無いルールがたくさんあります。
中国に向けて情報発信を行う場合に、中国でサーバーやデータセンターを借りるということは、重要なことです。でも最も重要なことは、その現状を正しく理解しどこにリスクが潜んでるかを判断し、決してチャイナリスクという言葉で失敗を取り繕わないことだと思います。

コマーシャル
さまざまな中国におけるインターネットに関するリスクの分析に、さくらインターネットは協力します。 また、日本の事業者の方に向けた、私たちのノウハウを共有していただけるような、さまざまな提携プログラムも用意していますので、ぜひお声掛け下さい。
お問い合わせ先:さくらインターネット カスタマーセンター

2006年10月04日

ランチ会

10月より、人事担当者の発案により、田中、笹田の2名にて、社員とランチ会を行うというイベントが始まりました。
正直なところ、会社の話ばっかりではランチもまずくなるので、その他の話題と考えるのですが、そもそも社員の集まり名わけで、共通点は会社ということもあり、話の振り方が難しいところです。
結果としては、ほとんど会社の話は出ずに終わったわけですが、公演やパネラーで出席するより難しく思いました。
ちなみに、部署も入社時期もまったく異なる人たちの集まりなので、他部署のことを身近に感じることができる機会とも思いますから、社員の結びつきを少しでも深められるのかなと考えています。

2006年10月05日

空席待ち

2日間の東京出張も終わり、大阪に帰ろうとしたのですが、打ち合わせが長引いてしまい、17時のフライトに乗り遅れてしまいました。
そこで、18時のフライトでと考えたのですが、満席で且つ空席待ちも50人。これは無理だと、次に19時のフライトでと考えたのですが、それも席が回ってこずじまいで、結局は19:25のフライトでかえるハメに。
ちなみに、19:25は念のためにと昨日のうちに予約してあったので、空席待ちもあまり意味がありませんでした。
最近のANA(全日空)は満席便が多くて、金曜日でなくとも夜の大阪行きは予約がないと不安です。新幹線の気軽さに比べて、どうしても立って乗れない飛行機は、どうしてもその点が不便ですね。

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