qpopperのバージョンアップ(インストール)方法
1.手順の概要
ここで解説するのは、基本的に最初からインストールされているものをバージョンアップする方法です。具体的には、
Webで最新バージョンの確認
特に問題がなければ弊社ftpサイトからソースファイルを入手
新バージョンをインストール
旧バージョンのバイナリ、popperをバックアップ、新しいpopperを作成してコピー
inetdのエントリを変更
inetdを再起動
という手順となります。
もし、インストールのみを行いたい場合には、旧バイナリのコピーなどの作業は必要ありません。その場合には、「3.旧バイナリのバックアップ」、「6.新しいバイナリのコピー」の項は読み飛ばしてください。
2.最新版の確認
最新バージョンを確認します。例えば、次の場所で最新版の情報を入手できます。
http://www.eudora.com/qpopper/
今回は、弊社のミラーサイトよりソースファイルを入手することとします。
3.旧バイナリのバックアップ
インストールする前に、旧バージョンのqpopperバイナリファイルをバックアップしておきます。
# mv /usr/local/libexec/popper /usr/local/libexec/popper.old
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4.ソースファイルのダウンロード
ファイルは、さくらインターネットのftpサーバからダウンロードしていただけます。
●FTPサーバーと目的のディレクトリは ftp://ftp.sakura.ad.jp/pub/sakura/qpopper です。
●ダウンロードするディレクトリは /usr/local/src/distfiles です。
●目的のファイルは qpopper2.53.tar.gz です。
なおこれらのディレクトリは存在しない場合があります。その場合には、mkdirコマンド(説明はこちら)で作成してください。
以上を踏まえた上で、こちらをご覧下さい。
無事作業が終了すると、/usr/local/src/distfiles/に qpopper2.53.tar.gz というソースファイルがダウンロードされます。
5.ソースファイルの解凍
5-1.ディレクトリを移動します
5-2.ソースファイルを展開します
# tar zxf ./distfiles/qpopper2.53.tar.gz
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6.コンパイルとインストール
6-1.ディレクトリを移動します
6-2.configure を実行
configureを実行し、コンパイルの準備をします。コンパイルのためのmakeファイルを作ります。
6-3.qpopperをコンパイル
コンパイルは、C言語で書かれたプログラムを実行する形式に変換することです。
# make
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・コンパイルの様子が表示されます。
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7.新しいバイナリのコピー
qpopperは、他のアプリケーションのように、自動的にインストールされるわけではありません。
ここでは、コンパイルが終わって実行できるようになったバイナリpopperを、しかるべきディレクトリ(/usr/local/libexec/popper)にコピーします。
# cp popper /usr/local/libexec/popper
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8.inetd.confの設定変更
qpopperは、inetdにより管理されています。inetdのエントリを変更し、POP3を使うときはqpopperが呼び出されるように変更します。
# vi /etc/inetd.conf
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#example entry for the optional pop3 server
#pop3 stream tcp nowait root /usr/local/libexec/popper popper *1
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*1 通常はコメントされていますので、コメントアウト("#"をはずす)してください。
9.inetdの再起動
intedにHUPシグナルを送り、再起動します。
以上で、qpopper のバージョンアップ(インストール)は完了しました。
10.動作確認
telnetを用いて、動作の確認をします。
localhostへtelnetしてください。
# telnet localhost pop3
Trying 192.168.0.1 ...
Conncted to localhost.
Escape Character is '^]'.
+OK QPOP(version2.53)at trans-er.eng.sakura.ad.jp starting
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上記のようにでれば、qpopperのバージョンアップ(インストール)は完了です。
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