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BINDバージョンアップ(インストール)方法


注:以下の全てのドキュメントは、Freebsd2.2以上、Linuxに関してはRedhat Linuxを対象にして記述されています。
特に特定のバージョンや、種類に依存する部分に関しては注意書きと、それぞれの説明を加えています。
また、ほとんどの作業はスーパーユーザにより行われる必要があります。
スーパーユーザーになる方法はこちらをごらんください。


1. 手順の概要

通常、namedは、/usr/sbin/にインストールされています。named8.2.2-Patch5が現在の最新版となりますが、そのままインストールするといくつかのファイルが上書きされたり、以前とは別なディレクトリに関連ファイルがインストールされたりして、不都合を生じる場合があります。
そこで、以下のようにします。

現存バージョンのbindは/usr/以下にそのまま残す。
新しいバージョンのbindは/usr/local/以下にインストールする。
ソースファイルは/usr/local/src/distfiles/にダウンロードする。
作業用の(展開する)ディレクトリは/usr/local/srcとする。

/usr/local/src/、/usr/local/src/distfiles/の2つのディレクトリは、作られていない場合もあります。ない場合はmkdir(説明は
こちら)コマンドを使って作成してください。

このように明確なインストール計画をたてることを、「ポリシーを決める」といいます。
上記のポリシーでインストールすると、不測の事態が生じた場合でも、旧バージョンbindを起動することによって元の状態にもどすことができます。


2. セットアップ

2-1.bindの最新バージョンを確認 http://www.isc.org/products/BIND/bind8.html

ここに最新版の情報があります。現在の最新版は8.2.2-p5です。

2-2. ソースをFTPサイトからダウンロードする
ファイルは、さくらインターネットのftpサーバからダウンロードしていただけます。
●FTPサーバーと目的のディレクトリは ftp.sakura.ad.jp/pub/sakura/bind/src/8.2.2-P5/ です。
●ダウンロードするディレクトリは /usr/local/src/distfiles です。
●目的のファイルは bind-src.tar.gz です。
なおこれらのディレクトリは存在しない場合があります。その場合には、mkdirコマンド(説明はこちら)で作成してください。
以上を踏まえた上で、こちらをご覧下さい。
無事作業が終了すると、/usr/local/src/distfiles/に bind-src.tar.gz というソースファイルがダウンロードされます。

2-3. ソースファイルの解凍とインストールの準備
次にソースファイルを解凍します。

# cd /usr/local/src/
# tar zxf ./distfiles/bind-src.tar.gz

解凍が終わると、/usr/local/src/src/ 以下にソースが展開されます。
FreeBSDの場合、/usr/local/src/src/port/freebsd/Makefile.setというファイルを、
LinuxRedhatの場合、/usr/local/src/src/port/linux/Makefile.setというファイルを、編集します。このファイルの、

'DESTBIN=/usr/bin'
'DESTSBIN=/usr/sbin'
'DESTEXEC=/usr/libexec'

の部分を、

'DESTBIN=/usr/local/sbin'
'DESTSBIN=/usr/local/sbin'
'DESTEXEC=/usr/local/libexec'

に変更します。
この変更を加えることにより、古い bind を上書きすることなく、新しい bind を /usr/local/ 以下にインストールすることができます。


2-4. インストール
次にコンパイルとインストールをします。

# cd /usr/local/src/src/
# make clean 必要の無いソースを削除します
作業状態が表示されます
# make depend ソースを再構成します
作業状態が表示されます
# make コンパイルします
作業状態が表示されます
# make install コンパイルされたファイルを所定のディレクトリにコピーします。
作業状態が表示されます

これで最新版のbindが/usr/local/以下にインストールされました。

このとき、nslookupというよく使うツールがインストールされるます。ただし、旧バージョンは/usr/sbinにインストールされており、このままではnslookupコマンドを使用した場合に、旧コマンドが優先されて実行されてしまいます。
古い方のコマンドは削除して、新しいコマンドが実行されるようにします。

# ls /usr/sbin | grep nslookup

このように入力してください。
何も出なければ旧バージョンはインストールされていません。もし、「nslookup」の表示が出た場合は、

# rm /usr/sbin/nslookup

として、旧バージョンのコマンドを消去してください。



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