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Introduction

1.DNSとBIND

通常コンピュータ同士の通信は、IPアドレスという数字の並びでお互いアクセスしています。 コンピュータには番号を覚えるためのメモリを十分にもっていますので簡単に覚られますが、 人間ではそう簡単にはいきません。たとえば10個の電話番号を覚えるのと、 10人の名前を覚えるのを考えて見てください。電話番号を覚えるのはそう簡単にはいかないでしょう。
DNSの重要な仕事のひとつとして、「人間が覚えやすいホスト名」と、「コンピュータが扱う数字」 への変換を行います。この「IPアドレスからホスト名」へ、もしくは「ホスト名からIPアドレス」 への変換を、「名前の解決」と呼びます。
そしてもうひとつ重要なことは、1970年代、インターネットがまだ小さな集まりだったころ、それぞれの 「IPアドレス」と「ホスト名」に関する対応表はすべて「HOSTS」というファイルで管理され、ホストが増 えるたびに、IPアドレスとその対応するホスト名が一行ずつ書かれていました。 しかし、インターネットが爆発的に広まり、ホスト名が数百万と日々増えていくなかで、HOSTSファイルで の更新方式ではネットワークの成長に対応しきれなくなってきたのです。
そこでドメインごとの管理範囲をインターネットに分散させて管理し、さらに「名前の解決」を行うシステ ムとしてDNS(Domain Name System)が考えられました。 現在インターネット上で最も普及しているソフトウェアとしてBIND(Berkeley Internet Name Domain)が有ります。(弊社でもこのBINDを使用することを前提に解説しています)

たとえば、「sakura.ne.jp」を管理しているネームサーバーとして「ns.sakura.ne.jp」があります。 sakura.ne.jpのドメインに関する、IPアドレスの情報は、すべてこのネームサーバーが持っています。
その上位には日本の「NE.JP」等のドメインの情報を管理している「JPNIC(日本ネットワーク インフォメーションセンター)のネームサーバー」があります。さらに上位にはドメインを国ごと (「JP」なら日本)に、問い合わせ先を知らせる「ルートネームサーバー」があります。 このようにすべてのインターネットのDNSは分散して階層的に名前の解決を行っています。

名前が解決されると、数字で構成されたIPアドレスに変換されます。Internet Explorerなどで ホームページへ接続するときに、ブラウザのステータスバーに「サイト210.123.108.159に接続中・・」 という表示が確認できるときがあります。
このとき、ドメイン名からIPへの名前の解決ができて接続していますよ、ということなのです。

2.名前解決の流れ

名前の解決の流れ

ダイヤルアップ接続をしているwindowsパソコンをでインターネットへ接続し、ブラウザで「www.sakura.ne.jp」 へ接続要求が出したとして話を進めます。

1.まず、クライアントから 「ダイヤルアップ接続をしているプロバイダーのネームサーバー」へ問い合わせます。 このネームサーバーはお客様が初めにインターネットの設定をするときに、そのダイヤルアップ接続プロバイダー のDNSに設定しているネームサーバーです。

2.「接続先プロバイダーのネームサーバー」は、まず自分がその名前をキャッシュしているかどうかチェックします。 以前にすでに問い合わせをしていて、それがキャッシュに残っていれば、そこで名前が解決されて、 サーバーはそのIPアドレスを返答として返します。

3.キャッシュされていない場合は「ルートネームサーバー」へ問い合わせます。 まったく手がかりが無い状態でホストを探す場合は必ず最初にルートネームサーバーへ問い合わせを行います。

4.「ルートネームサーバー」は接続の要求があったURLのドメインを管理しているネームサーバーを探して、 「接続先プロバイダのネームサーバ」へ知らせます。 「www.sakura.ne.jp」の場合は、「.CO.JP」「.NE.JP」「.OR.JP」 ドメインを管理しているJPNIC (日本ネットワークインフォメーションセンター)のネームサーバーへ問い合わせるように、 「接続先のプロバイダーのネームサーバー」へ知らせます。

5.「JPNICのネームサーバー」は、登録されているNE.JPドメインから「sakura.ne.jp」を探し出して、 そのドメインを直接管理しているネームサーバー「ns.sakura.ne.jp」へ問い合わせるように指示します。

6.要求を受けたネームサーバー「ns.sakura.ne.jp」は「www.sakura.ne.jp」という名前から対応する IPを探します。 ここで初めてIPアドレスが得られることになります。

7.接続先プロバイダーのネームサーバーは「www.sakura.ne.jp」のIPアドレスを受け取ります。

8.接続先プロバイダーのネームサーバーからクライアントへ「www.sakura.ne.jp」のIPアドレスが返されます。

9.クライアントは受け取ったIPアドレスを使用して「www.sakura.ne.jp」へのアクセスを開始します。

これがインターネットにおける名前の解決の簡単な流れです。 DNSが正常に機能しない場合、のドメインを探し出すことができなくなりますので、すべてのアクセスを 「IPアドレス」で行わなければならなくなります。



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